特別展・企画展

第90回企画展「館蔵資料から見る 神仙思想と道教」


90th Feature Exhibition
Shenxian Thought and Taoism : Tenri Sankokan Collection

 

道教のルーツのひとつと言われる「神仙思想」、道士たちが目指す「不老長生」、不老長生を実現するために行う「儀礼」、さらに「道教や民間信仰の神々」という4つの視点で展示します。
公開される機会が少ない神仙思想に関する考古美術資料と、道教関連資料が一堂に会します。これらの資料を通して、神仙思想と道教の世界をご紹介します。

 

◆会期:2022年7月13日(水)~9月5日(月)

◆休館日:7月19日(火)・8月9日(火)・8月13日(土)~17日(水)・8月23日(火)・8月30日(火)
◆時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
◆会場:天理大学附属天理参考館 3階企画展示室 【交通アクセス
◆主催:天理大学附属天理参考館

◆後援:天理市、天理市教育委員会、歴史街道推進協議会
◆協力:日本道教学会、道教文化研究会、東アジア怪異学会、西浦清六本舗、天理大学附属天理図書館

 

第90回企画展チラシ(ファイル名:90-chirashi.pdf ファイルサイズ:2.03MB)

 

関連イベント

●記念講演会
「中国考古資料に表現された神仙世界」
 日時:2022年7月16日(土)  午後1時30分から午後2時30分
 講師:青木 智史氏(奈良教育大学准教授)

 会場:天理参考館 2階ホール
 定員:30名【事前申込制】

●記念講演会
「道教の不可思議な世界―仙人から疫病払いの儀式まで―」
 日時:2022年8月28日(日)  午後1時30分から午後2時30分
 講師:山田 明広氏(奈良学園大学准教授)

 会場:天理参考館 2階ホール
 定員:30名【事前申込制】

●トーク・サンコーカン(講演会)
「道教の儀礼用具と神像―当館所蔵資料を中心に―」
 日時:2022年8月8日(月)  午後1時30分から午後2時30分
 講師:中尾 徳仁(当館学芸員)
 会場:天理参考館 2階ホール
 定員:30名【事前申込制】

 

【記念講演会/トーク・サンコーカンの申込み方法】
受付開始:2022年7月1日(金)午前9時30分~定員になり次第締切。
・一組3名以内で、以下のいずれかの方法でお申込みください。

 メール san-info@sta.tenri-u.ac.jp

 FAX 0743-63-7721

 受付カウンターにて直接申込み

・記載内容:希望する講演会の日付「○月○日」「氏名・ふりがな」「住所」「電話番号(FAXでお申込みの方はFAX番号も記入)」※申込者全員の記載をしてください。

受付時間帯:平日 午前9時30分~午後3時(この時間帯以外の申込みは受け付けません)

 

展示構成

【神仙思想】

道教の源流を求めるにあたり、老子を中心とする黄老家や道家と共に欠かせないものが神仙思想です。神仙思想は、「東海の彼方にある蓬莱山や西方の果てにある崑崙山に、神仙なるものが存在する」という伝説に由来します。神仙は不老長生や飛昇などの特殊能力を持つものとされました。やがて医学や方術の発展により、人間もしかるべき方法で努力すれば神仙になることができる、と考えられるようになりました。このような思想は、漢代(前202~後220)を中心に流行しました。本コーナーでは「神仙思想における世界観」「神仙と霊獣」「鏡の中に現れる神仙と霊獣」に関連した資料を紹介します。

【不老長生】

不老長生とは、肉体の健全さを保ち、生命の永遠を願うことから生じた言葉で、神仙思想や道教はこれを究極の目的とします。秦の始皇帝(前259~前210)や漢の武帝(前156~前87)の時代、不老長生を得る方法は、主に「神仙から仙薬を入手すること」と考えられていました。崑崙山に住む西王母は、三千年に一度だけ開花結実する桃(仙桃)や仙薬を管理しており、これらを食べると長寿になるという伝説もその一例です。しかし後年には、仙薬に頼らず自力で不老長生を得るためのさまざまな方法が説かれるようになります。例えば、服気導引の術(特殊な呼吸や体操によって天地の元気を導入する方法)や、葛洪(283~343)の『抱朴子』に書かれた金丹の術(丹沙を練って金とし、それを飲むことで体の永遠化をはかる方法)などが挙げられます。本コーナーでは、西王母と神仙に関連した資料を紹介します。

【儀 礼】

道教では不老長生を得るための手段のひとつとして、さまざまな儀礼を行います。儀礼には、道教の戒律を受けた宗教者である道士によって行われるものと、法師など道士以外の人々が行うものがあります。その中には民間信仰に近い例もあり、厳密な道教信仰に基づくとは言えない儀礼も含まれています。 道士は主に、斎(さい:懺悔することで功徳を得て、その功徳を用いて自他の願望を達成する儀礼)と醮(しょう:供物を差し出して神様に感謝する儀礼)を行います。法師は主に、駆邪・押煞(おうさつ:厄除け)などの小法事を行います。なお、道士が法師の身分で小法事を執り行うこともあります。 本コーナーでは、道士や法師が儀礼時に使用する法器の他、伝統的な交霊術である扶鸞(ふらん)、および霊媒が使用するものについて紹介します。

【道教や民間信仰の神々】

道教は、神仙思想・老荘思想・黄老思想・五斗米道など数多くの思想から影響を受けて成立した多神教で、さまざまな神が祀られます。その神格は数百を越えると言われます。主な例として、神話上の存在(西王母など)、尊い位にある天の神(元始天尊など)、道教関係の歴史上の人物(老子や張天師など)などが挙げられます。さらに、もともと民間で信仰されていた神々が、やがて道教神として祀られるようになった例もあります。例えば『三国志演義』に登場する英雄の関羽や、福建地方の郷土神であった媽祖などは、現在も盛んに信仰されています。ただし道教神と民間信仰の神々との区別については諸説があり、現時点で統一された見解はありません。本コーナーでは神々の神像と神像図を紹介します。

 

■出品予定数 約70件

主な展示品(所蔵)

・雷令符(らいれいふ) 台湾台北市 20世紀中期 高さ18.1㎝ (天理大学附属天理参考館 所蔵)

・王爺(おうや)の神轎(しんきょう) 台湾台南市 19世紀後期 長さ400㎝ 高さ232㎝ (天理大学附属天理参考館 所蔵)

・青銅禽亀飾博山炉 中国 前漢時代 高さ22.8㎝ (天理大学附属天理参考館 所蔵)

・神像(関羽) 台湾 20世紀中期 高さ31㎝ (天理大学附属天理参考館 所蔵)

・神像(千里眼・媽祖・順風耳) 台湾 20世紀中期 媽祖高さ37㎝ (天理大学附属天理参考館 所蔵)

・兎児爺 北京市 20世紀前期 高さ73.5cm (天理大学附属天理参考館 所蔵)

・九天応元雷声普化天尊説玉枢宝経 (天理大学附属天理図書館 所蔵)

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