第162回展「華麗なるササン王朝 ―正倉院宝物の源流―」


鍍金八曲人物唐草文銀八曲長杯

3世紀に興り約400年もの間、今のイランとイラクの大部分を支配していた帝国がササン朝ペルシアです。周辺文化を取り入れながらイランの伝統文化を国際的なものに高めて行きました。製作された文物はシルクロードをわたり、所々で多大な影響を与えました。
毎年開催される正倉院展には多くの観覧者が訪れます。心奪われる雅な宝物には、異国情緒にあふれるものも少なくありません。そしてその源流はと突き詰めると、ササン朝系文化に辿り着くことがしばしばです。たとえば煌びやかな白瑠璃碗はササン朝で製作されてものであり、金銅八曲長杯はササン朝銀器を模したものです。
日本人からすれば遠い西方の王朝ではありますが、正倉院を通して垣間見れば身近に感じられる文化でもあります。本展では天理参考館が所蔵するササン王朝の遺宝を通してその文化を紹介します。正倉院へと伝わる長い道のりとその悠久の歴史に思いを馳せていただければ幸甚に存じます。

 

◆会期:2017(平成29)年9月29日(金)~11月25日(土)
◆開館時間:午前9時30分~午後5時30分 ※入館は午後5時まで
◆休館日:毎週日曜日
◆入館料:無料
◆会場:東京天理ビル9階 天理ギャラリー

 

◆ギャラリートーク(展示解説)
日時:2017(平成29)年9月29日(金) 午後1時30分から
担当:巽 善信 当館学芸員

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