第168回展「古代中国 墳墓の護り手」


今回の展覧会では、古代中国において死者を邪悪な存在から護るために墳墓に納められた品々を紹介します。天理参考館に収蔵される考古美術資料の多くは副葬品などの墳墓関係資料となりますが、「役割」という視点で考えてみると様々に分類することが可能です。例えば、生前の富や権力などを示す品々、被葬者の死後の豊かな生活と安寧を保証する品々、生前に愛用していた品々などが見られますが、もう一つ重要な機能をもって納められるものに辟邪(魔除け)の品々があります。古代中国の人々は、死後の世界とそこにおける新たな生活を想定し、死後の世界には生前世界とは異なった法則や危険が存在すると考えていました。死後に魂や肉体を苦しめ害する悪霊邪鬼の類は大きな恐れの対象であったのです。
本展では、墳墓のおいて邪悪な存在を退ける「辟邪」の役割を担った器物を、魂や死後の肉体を護るもの、墓室(方位・空間)を護るものなどの機能別に展示し、それぞれの内容や意味を比較しながら古代の人々の死後に対する「恐れ」やそれに対する「備え」についての思想を感じ取っていただきたいと思います。

 

◆会期:2019(令和元)年10月5日(土)~11月30日(土)
◆開館時間:午前9時30分~午後5時30分 ※入館は午後5時まで
◆休館日:毎週日曜日
◆入館料:無料
◆会場:天理ギャラリー(東京天理ビル9階)

 

◆ギャラリートーク(展示解説)
日時:2019(令和元)年10月5日(土) 午後1時30分から
担当:青木智史(天理大学附属天理参考館 学芸員)

 

チラシ

 

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