ブログ布留川のほとりから

ヴィクトリア女王にも影響を与えた?日本女性のお洒落 ~ おしゃれ話その1

2022年01月18日 (火)

現在開催中の第88回企画展「きれいになりたい-櫛・簪・笄とお洒落- 初公開 百助コレクション」は、女性のお洒落観に着目して、日本の髪飾りを展示しています。今回から数回に分けて、企画展に関連して“お洒落”をテーマに紹介してまいります。
櫛や簪(かんざし)といった装身具で髪を飾るのは、日本独特の習慣ではなく、世界各地で見ることができます。しかし、髪を梳く実用的な櫛を飾りにしたのは日本独特と考えられていました。19世紀後半のフランス人美術評論家は「18世紀に至るまでいかなる国においても、櫛をずっと挿したままにして、それを装身具として用い、同時に髪形が崩れないように役立てるという考え方はなかった」と評しています。イギリスではヴィクトリア朝に飾り櫛が発達して装身具の主要アイテムになったようです。そして、これは日本の影響によるものだと述べています。江戸時代の女性のお洒落がヨーロッパに影響を与えたことになります。しかし、彼は知っていたのでしょうか。古墳時代の埴輪に、既に飾り櫛を見ることができます。櫛は神話にも見られるように、強い力を持つものと考えられ、埴輪像では巫女のような特殊な、清浄な力を有する女性が身につけています。女雛を見ると、埴輪と同様に水平に挿しています。日本では櫛は大切なものと古来認識され、江戸時代に装身具として一気に花開くのです。

 

 

 

第88回企画展ブログ2】

日本民俗室 H 

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