ブログ布留川のほとりから

雛人形

2018年02月21日 (水)

今年の冬は寒さが厳しかったので春が待ち遠しいのですが、春を呼ぶ行事といえば「雛祭り」ですね。当館では2階日本民家ステージで、スポット展示「雛人形」を開催中です。

 
畳の間に展示した木彫の雛人形は、昭和4年生まれの女児のために調進された京都製です。木彫りですが角張ったところがなく、雛人形らしく優美な姿です。底面も手を抜かず、韈(しとうず・靴下)まで丁寧な彩色が施されていることがわかります。男雛の袍(ほう・束帯の上衣)は、雲が沸き立つ目出度い文様の雲立涌(くもたてわく)文で、親王や関白以上の高位でなければ着用できません。雛人形を鑑賞しながら有職(ゆうそく)など貴族文化を学ぶのも一興ではないでしょうか。

日本民俗室 H 

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