常設展

世界の考古美術

18 布留遺跡

18天理参考館の所在するあたりは布留遺跡という遺跡に含まれる。布留遺跡は天理市周辺では最大の遺跡である。旧石器時代から現代まで続く複合遺跡で、布留川をはさんで東西約2km、南北2kmにもおよぶ。しかし、人々が継続して集落を営むようになるのは弥生時代の終末からである。古墳時代になると首長の館・工房・祭場などが設けられるなど、当時の奈良盆地でも重要な町であったろう。彼らの墓が遺跡の南と北に築かれた。南のものは杣之内(そまのうち)古墳群、北のものは石上(いそのかみ)・豊田(とよだ)古墳群と呼んでいる。古墳時代の繁栄は古代氏族である物部氏(もののべし)によるものと考えられている。律令時代以降は都が奈良盆地を離れると、次第にさびれていった。
ここでは布留遺跡およびその周辺で行われた発掘調査で出土した主要な遺物と、布留遺跡でみつかった埴輪などから、古墳時代の祭場の様子を復元している。50点展示。

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