ブログ布留川のほとりから

参考館エントランスに鉄道車輌が出現!

2023年04月03日 (月)

桜も満開!絶好のお出かけシーズンになりましたね。お得な切符を利用して電車で遠出を計画されている方も多いと思います。
参考館では、開業100年迎える、近鉄電車の奈良周辺路線にスポットをあてた第92回企画展を4月12日から開催いたします。現在、準備作業を進めておりますが、そのうちの一つとして、戦前に平端と法隆寺の間を走行していた鉄道車輌の実物大モニュメントを製作中です。

 

かつて、天理と法隆寺の間をつなぐ天理軽便鉄道という鉄道があり、レール幅わずか762mmの小さな蒸気機関車が走っていました。開業後、わずか6年で大阪電気軌道(現在の近鉄)に買収され、平端天理間は改軌(レール幅を広げる)・電化して上本町から直通電車が走りましたが、平端法隆寺間はそのままの狭軌で蒸気機関車が走り続けました。
現在当館エントランスホールで製作している車輌はガソリン機関を用いる「ガソリンカー」です。それまで使用されていた蒸気機関車や、最新の電車に比べ、維持管理コストや初期費用が抑えられ、ローコスト車輌として普及しており、法隆寺線でも導入されました。しかし、戦時中にこの路線は「不要不急路線」に指定されて運行が休止、ついに昭和27年4月1日に廃線となってしまいました。

 

地元の足となって活躍していた鉄道を思い描きつつ、間近でご覧ください。まもなく完成です!(※車輌内に入っていただくことはできません)
その他、たくさんの関連イベントを開催いたしますのでどうぞご期待ください。

 

圧巻の存在感

車輌内部も丁寧に工作中です
(完成後内部はご覧いただけません)

平端駅停車中の「キド2 ガソリンカー」(絵葉書販売中)

 

第92回企画展ブログ1】

日本民俗室 H 

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