天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の考古美術穀粒文璧(こくりゅうもんへき)

a_chi_kokuryu

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中国 戦国~前漢 前3~前2世紀
径27.6cm 玉 
資料番号:38-12

展示中 3-16

円盤形の宝器。璧とは、このように円盤状をなし、穴の小さいもののことを言います。ほかに穴の大きい「環」などがありますが、いずれも腕輪から発展したものです。神への捧げものや権力者同士の贈り物に使われ、権威を示す意味を持ちました。この璧は、暗い緑色の玉材で作られたかなりの大型品です。外縁には獣の頭部を4個所に表し、それから渦巻き風の身体が伸びています。その内側には渦を描いた粒状の突起が並び、さらにその内側には外縁と同様の頭部を2つ表しています。同じ文様が裏にも施されています。大きさといい、文様の精緻さといい、類の少ない優品です。