ブログ布留川のほとりから

1964年東京オリンピックとインフラ整備

2020年07月29日 (水)

首都高速道路公団広報誌「首都高速」No.34
昭和39(1964)年3月15日
創立90周年特別展「スポーツの歴史と文化」にて展示中

駅弁ラベル「御弁当」
昭和39(1964)年 松浦商店
創立90周年特別展「スポーツの歴史と文化」にて展示中

昭和39(1964)年に日本で初めて東京でオリンピックが開催され、首都圏を中心に、数々のインフラが整備されました。
代表的なものの一つに首都高速道路があげられます。高度経済成長に伴い急増した交通渋滞に対応するため、昭和37(1962)年に首都高速京橋芝浦間が開通し、その後昭和39年9月までに1号・4号・2号および3号線の一部、計31kmがオリンピック関連事業として開通しました。

 

そしてインフラ整備の中で最も象徴的なものが東海道新幹線ではないでしょうか。日本では戦前から高速鉄道の計画がありましたが実現せず、紆余曲折を経て昭和34(1959)年に着工、昭和39年10月1日、東京オリンピック開催にあわせて東海道新幹線が開業しました。開業当初は営業速度を抑え東京新大阪間を4時間、翌年からは3時間10分で結びました。

 

オリンピック開催にあわせて整備された高速道路や世界初の高速鉄道の開通は、半世紀以上経た現在もなお日本の大動脈として活用されています。それは当時の人々にとって新しい生活体験をもたらす便利なインフラとしてだけではなく、戦後の復興期から完全な脱却を印象づけ、人々の心に夢と希望を与えるものだったのかもしれません。

交通文化室 I 

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