天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の生活文化ロシアの民族衣装を着た風俗人形(ろしあのみんぞくいしょうをきたふうぞくにんぎょう)

russian_ethnic_dolls

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ロシア 1930年代
(左端) 高39.0cm 幅21.0cm 布製
資料番号:

展示中 1-0

当館は1930(昭和5)年の創設から現在に至るまで、幾多の移転と名称変更を経てきました。これらのロシアの民族衣装を着た風俗人形は、1935(昭和10)年に天理外国語学校(現・天理大学)の校舎で開催した「海外事情参考品展覧会」で展示していたことが、当時の記録写真から窺えます。したがって、当館の草創期に当たる「海外事情参考品室」時代に収集し、公開した代表的な民族資料ということができます。
人形はそれぞれロシアの民族集団の伝統的な衣装を身に付けています。左端の金髪の男性はロシア人、もしくはウクライナ人で、文豪トルストイが着用したことで広く流行したルバシカと呼ばれるシャツを着ています。一方、帽子から長く垂れ下がった耳当てに、分厚い防寒着といった出で立ちの男性(中央)はシベリアの北方民族と思われます。その他、コーカサス地方や中東出身と思しき民族衣装を着ているものもあります。
人形が制作されたのはソビエト連邦の時代であり、現在のロシア連邦よりもさらに広大な領土に多様な民族集団が暮らしていました。使用言語、伝統文化、風俗習慣が地域や民族によってそれぞれ異なる多民族国家の実情を学ぶ上で、これらの人形は非常に優れた参考品となったはずです。