天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の生活文化ビーズ玉で飾った円笠“サオン”(ビーズだまでかざったまるがさ“サオン”)

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地域:マレーシア サラワク州(ボルネオ島)
民族集団名:カヤン・ダヤック  20世紀中頃
ヤシの葉編み ビーズパネル貼り 径56.0cm
資料番号:82-185

展示中 1-6

屋外かロングハウスのベランダで行事が行われる時、晴れ着を身に着けた女性の頭にはこのような装飾のある笠が被られています。きびしい日射しが照りつけるボルネオ島では、とにもかくにも笠が必要です。それも影を肩まで落とす大きさの円笠が好まれています。
6体の人物文様が巧みに配されたビーズモザイクの笠飾りは高級貴族とみなされるパラン階級に属す人々しか使用することができません。おそらくこの人物文様は彼らの祖霊像ともみなされるものであり、僻邪(へきじゃ)の意味を併せ持っていると考えられます。