天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の考古美術ミイラ型彩画木棺(ミイラがたさいがもっかん)

a_ori_miira

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エジプト 末期王朝 前664~前343年
長193.2cm 木彩画
資料番号:E1

展示中 1-0

初期の段階では王のみが死後、冥界の王オシリスになると信じられていましたが、時代が下るとともに次第に、他界に関して平等思想が芽生え初め、このような棺を準備できる資力のある者であれば、誰でもオシリス神になれると考えられるようになりました。
棺に施された装飾はすべて死者に、来世の安寧と復活を約束する呪術的な意味を持っています。肩部から胸部にかけては胸飾り、中央部には聖眼ウジャトと翼を広げた天空の女神ヌートが、そして脚部あたりには包帯を再現した横縞の枠に、死者の冥福を念じた「死者の書」の抜粋が描かれています。