ブログ布留川のほとりから

特別展「天理図書館 古典の至宝」開幕!

2017年09月19日 (火)

9月16日(土)、いよいよ特別展「天理図書館古典の至宝―新善本叢書刊行記念―」が開幕しました。開幕を迎えることができまして、ご協力を賜りました各位には心より感謝申し上げます。また、あいにくの台風接近で悪天候にもかかわらず、足を運んでくださったお客さまにお礼申し上げます。

 

特別展「天理図書館 古典の至宝」展示風景

さて、まず特別展の会場に入りますと、全体に暗がりが広っているような感じがします。これは、国宝や重要文化財をはじめとする文化財の保存維持のために、照度を下げて展示しているからです。そして、展示ケースに近づくにつれ、「古事記」「日本書紀」の圧倒的な存在感、「奥の細道行脚の図」の大きな画風、「源氏物語」のすらすらとした筆の運び・・・古典籍の壮観さに吸い込まれるかのようにじっくり見学することができました。

 

これら古典籍へのインパクトや関心、あるいは感心は見る人によって異なるのでしょうが、私は何しろ学校で学んでも何のことだか分からなかった、「類聚名義抄」(平安末期の撰述とされる音訓漢和辞書。展示の観智院本は鎌倉末期の書写)に最もインパクトを感じました。恥ずかしながら、辞書だということも知識が及びませんでした。しかも、カタカナで音訓を注記しているのにはとても驚きました。この「類聚名義抄」は、標出漢字3万2千、和訓3万5千を含み、語彙の豊かさでは古辞書中最大とのことです。

 

すでに、県内高校の先生方から特別展ご見学の申込みを承っておりますが、児童・生徒・学生の皆さまにも、貴重な原本を間近に見ることで、歴史上どのような書物なのか、そして歴史が紡いできた人々の叡智を体感してもらえばと思います。
展示は三期で入れ替えをしますので、できましたら一期、二期、三期と3回のご見学を!
ご来場をお待ちしております。

 

【特別展ブログ2】

総務部 N 

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