ブログ布留川のほとりから

正倉院宝物白瑠璃碗の原型を発見!

2016年05月23日 (月)

天理参考館所蔵のガラス碗

天理参考館所蔵のガラス碗


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6世紀頃に円形切子のみを施したガラス器がササン朝ペルシアで出現します。分厚くて大振りな碗形をなしているのが特徴です。日本では正倉院の白瑠璃碗で有名ですので、正倉院タイプ切子碗とも称されています。

当館もこの形のガラス器をいくつか所蔵していて、このほど東京理科大学と共同で成分分析を行いました。その結果、そのうちの1点が1~4世紀の帝政ローマ期に流通したタイプのガラス素材で製作されていたことが判明しました。

正倉院タイプ切子碗は、ササン朝がデザインなど一からすべて考案して製作したオリジナル作品と考えるのが通説です。ところが本例はローマで4世紀頃に製作された可能性が出てきました。これをもとにササン朝で改良されたものが、白瑠璃碗だと解釈することも可能なのです。

この世界に1点しかない貴重なガラス碗を期間限定で公開いたします。場所は当館3階「世界の考古美術」常設展のオリエントコーナーで、期間は5月25日(水)~6月6日(月)までです。この機会に是非ご覧ください。

考古美術室 YT 

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