今日、私たちの身のまわりには、たくさんのガラス製品があふれています。容器や窓ガラスはもちろんのこと、照明具、レンズ、テレビなどの液晶ディスプレイ、光ファイバーなどなど、今や日常生活の中で欠かせない人工の素材です。様々な色と形に加工できるガラスは、人類の歩みとともに発展してきました。
その歴史は古く、約6000年前のメソポタミヤにまでさかのぼります。はじめは石の表面にガラス質の膜を薄くかぶせた釉(うわぐすり)として知られていました。そのうちガラスは単体で用いられるようになり、ビーズなどの装飾品や容器などが作り出されました。そして約2000年前にローマ帝国内で吹きガラス製法が開発されると、大量生産が可能になり、飛躍的に普及します。下の写真のような西方のガラスはシルクロードを渡り、中国、朝鮮半島、日本にまでもたらされました。それまで日本人が目にしたことのある器といえば、陶器や金属器です。宝石のように美しく、光を通す透明なガラス器は、当時の人々にとって神秘的で魅惑的にうつったことでしょう。これらが正倉院宝物として大切に受け継がれてきたことは、異国からもたらされた美しい器への憧れを物語っています。
本展では、当館の所蔵するエジプト、ローマ、ペルシア、イスラム、中国のガラスを中心に約80点を展示します。各時代、地域の特徴を解説しながら、古代の東西交流の一端を垣間見たいと思います。また、本展に向けて行ってきた収蔵品の蛍光X線による成分分析の調査結果を公表する予定です。その科学的データが明らかにする事実は・・・?最新の研究成果もあわせてご覧頂きたいと思います。
◆会期:2012(平成24)年1月5日(木)〜3月5日(月)
◆会場:天理参考館 3階 企画展示室1・2
◆後援:奈良県天理市/奈良県教育委員会/天理市教育委員会/日本ガラス工芸学会/日本西アジア考古学会/共同通信社
動画ニュース 天理参考館 2012年新春展
天理参考館2012年新春展「シルクロードを彩る人工の華 古代ガラス」展、記者発表、緊急説明会をご紹介しています。|天理教道友社
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緊急説明会「正倉院形カットガラスの新説」
日時:2012(平成24)年1月18日(水) 午後1時30分から
会場:当館3階企画展示室
説明者:巽 善信学芸員
◇◆◇企画展関連イベント◇◆◇
テーマ:2012年、ガラスの旅
第212回トーク・サンコーカン
「古代ガラス研究の現在 ―西アジアから地中海沿岸地域―」
日時:2012(平成24)年1月28日(土) 午後1時30分から
講師:飯降美子学芸員
場所:当館研修室
第213回トーク・サンコーカン
「シルクロードのガラス ―ササン朝ペルシアからイスラーム時代―」
日時:2012(平成24)年2月25日(土) 午後1時30分から
講師:巽善信学芸員
場所:当館研修室
第214回トーク・サンコーカン
「古代日本のガラス」
日時:2012(平成24)年3月17日(土) 午後1時30分から
講師:高野政昭学芸員
場所:当館研修室
列品解説
日時:2012(平成24)年1月26日(木)午後2時30分から、2月27日(月)午後1時30分から
場所:当館3階企画展示室
※ こちらからチラシをご覧下さい。
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双把手付扁瓶(そうとってつきへんびん) シリア 4-5世紀 高12.0cm

玻璃十耳壺(はりじゅうじこ) 唐(伝河南省洛陽唐墓出土) 7〜8世紀 高さ13.6cm
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